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衆院予算委 首相、議員生命懸ける 「戦う野党」自民不発(毎日新聞)

 政権交代後、初の本格的な「党首対決」となった21日の衆院予算委員会。鳩山由紀夫首相は自らの偽装献金問題で議員辞職を懸けて自らの潔白を主張したのに対し、自民党の谷垣禎一総裁は詰めの甘さが目立ち、「戦う野党」としての存在感は発揮できなかった。自民党は党首討論の開催を求めているが、このままでは追及不足からかえって批判を浴びかねず、同党議員からは谷垣氏に対する不満が早くも漏れた。

 首相「(母親からの寄付は)天地神明に誓ってまったく知らなかった」

 谷垣氏「承知していると証明できたら首相を辞めますね」

 首相「当然、バッジを付けている資格はない」

 寄付を知っていたことが証明されたら議員を辞職するとの首相の言葉に、衆院第1委員室は一瞬緊張に包まれた。しかし、谷垣氏が苦笑交じりに継いだ言葉は「OKじゃないんですが、次に移ります」。与野党双方から失笑が漏れ、党首対決のハイライトはあっけなく終わった。

 傍聴していた自民党の閣僚経験者は「甘いな」とぴしゃり。応援団の同党議員からさえ「しっかりやれ」「おれに代われ」と容赦ないヤジが飛んだ。

 財源不足が懸念される11年度予算編成について菅直人副総理兼財務相が「やらざるを得ないという覚悟がある」と答えた際には、谷垣氏が「その意気やよし」と応じ、後方の自民党委員があぜんとする一幕も。谷垣氏は記者会見で「『本当にできるの?』というニュアンスだ」と釈明したが、若手議員は「本心から言っているように見えた」と突き放す。

 谷垣氏の「弱腰」に勇気づけられたか、首相には少しずつ余裕が生まれてきた。

 谷垣氏が16日の民主党大会を「大政翼賛会的だ」と批判したことに、「ご覧にもなっていなかったのに、失礼な話だ」とムッとした表情で反論した。

 自民党は衆院予算委で首相や小沢一郎民主党幹事長の政治資金問題に関する集中審議を求めている。追及が手ぬるいと与党から足元を見られかねないだけに、自民党の先頭打者として質問に立った谷垣氏の役割は重要だった。終了後、町村信孝元官房長官は「人柄もある。谷垣流でなさったんだろう」と谷垣氏をかばった。しかし、中堅議員が「総裁には訓練してもらわないといけない」と語るように、谷垣体制への危機感が広がりつつある。

 首相は21日夜、首相官邸で記者団に「私の政治資金の問題では2、3人の委員から同じような質問をたくさんいただきました」と自民党側の追及の甘さに安堵(あんど)の表情を見せた。【木下訓明、鈴木直】

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